
「交通事故からしばらくして頭痛やめまいが出てきた」「レントゲンやMRIを撮っても骨や脳には異常がないと言われた」…そんなお悩みをお持ちではありませんか?
交通事故の中でも特に多いのが追突事故ですが、事故をきっかけに頭痛やめまいを発症することは珍しくありません。そこで、交通事故にともなう頭痛やめまいの原因、改善法をご紹介します。
交通事故後に頭痛やめまいが起こる理由

交通事故からしばらくして頭痛やめまいが出る場合、首に問題があるのかもしれません。特に、後ろから追突されていわゆる「むち打ち症」を発症すると、首や肩の痛みだけでなく、頭痛やめまいがみられることもあります。
人間の頭部には脳が収まっており、頭蓋骨で覆われています。その頭蓋骨を支えているのが首という訳ですが、交通事故の衝撃で急激に頭蓋骨が揺さぶられると、頭蓋骨を支えている首にダメージが加わります。
その結果、首まわりの軟部組織(筋肉や腱、靱帯など)を損傷することで、頭痛やめまいを始めとして、さまざまな症状に見舞われる可能性が出てくるのです。
むち打ち症の種類

交通事故後によくみられるむち打ち症は俗称で、正式な病名という訳ではありません。細かく分類すると次のような型に分けられます。
・頚椎捻挫型

むち打ち症の中でもっとも多いのが頚椎捻挫型のむち打ち症です。事故の衝撃で頚椎を支える筋肉や靱帯を損傷することで、首や肩の痛みが起こります。
また、頭を動かそうとしたときに痛みが生じたり、頭痛を併発したりするケースもあります。むち打ち症の中では比較的、回復しやすいとされています。
・神経根型

神経根型(神経根症状型とも)のむち打ち症は、事故にともなって首の神経を痛めることで、放散痛を引き起こすことが特徴です。
放散痛とは、痛めた場所(首)から離れた所にも症状が出ることで、神経根型のむち打ち症の場合、肩から腕に掛けて痛みが出たり、腕にしびれが出たりします。
・脊髄症状型

交通事故による衝撃が脊髄にまで至った場合、上半身だけでなく、下半身にも症状が及ぶ可能性があります。具体的な症状としては、足のしびれや排便・排尿障害、歩行障害などがあげられます。
脊柱管狭窄症など、もともと神経の通り道が狭くなる疾患を持っている場合、脊髄症状型のむち打ち症を発症しやすくなります。
・バレー・リュー症候群型

交通事故によって自律神経に損傷が及んだ場合、バレー・リュー症候群を発症することがあります。具体的な症状としては、耳鳴りやめまい、頭痛、吐き気などがあげられます。
・脳脊髄液減少症

脳と脊髄には髄液(脳脊髄液)と呼ばれる液体が循環していますが、交通事故の衝撃によってクモ膜が破れ、そこから脳脊髄液が漏れ出すことで、脳脊髄液減少症を発症することがあります。
脳脊髄液減少症の症状としては、頭痛やめまい、倦怠感などがあげられます。起立時に書状が出やすく、横になっていると楽なことも多いことから、周囲の理解を得にくい疾患でもあります。
交通事故後の頭痛やめまいが治りにくい理由

不幸にも交通事故に巻き込まれてしまい、頭痛やめまいを発症することは必ずしも珍しいことではありません。厄介なのは、そのような症状が治りにくい点です。では、なぜ交通事故後の頭痛やめまいは治りにくいのでしょう。
・原因がハッキリしない

病院や整形外科ではレントゲンやMRIといった画像診断に基づき治療方針を決定しますが、むち打ち症を発症していても、画像上は異常がみられないことも少なくありません。
そのため、現れている症状を抑えるための投薬治療がおこなわれることとなります。当然のことながら投薬治療は対症療法であり、むち打ち症の原因を取り除くものではありません。
・首の筋肉をみていない

むち打ち症に限ったことではありませんが、病院や整形外科では通常、筋肉に着目することがありません。
ところが、頭痛やめまい、腰痛、四十肩(五十肩)など、画像診断をしても「異常なし」とされる多くの症状に、筋肉が関わっている可能性があります。
特にむち打ち症にともなう症状は、首の筋緊張によってもたらされているケースが少なくありません。そのため、交通事故に遭ったら、なるべく早めに首まわりの筋緊張を緩めることが重要です。
さいとう整骨院における頭痛やめまいの改善法

ここまでの解説でご理解頂けたことと思いますが、頭痛やめまいの多くは首の筋緊張に由来します。もちろん、首以外に原因が潜んでいることもありますので、初回にしっかりと問診や検査はおこなっております。
問診や検査、触診などをおこなった結果、首の筋緊張が頭痛やめまいの原因だと考えられる場合、首に対して施術をおこなっていくこととなります。
症状が強く表れているときには当院独自の微弱電流治療器を用いて、患部の痛みや腫れを緩和していきます。症状が落ち着いてきたら、手技によって首まわりの筋緊張を取り除きます。